ファーストアカウンティング、経理シンギュラリティAI「Deep Dean」を開発

  • プレスリリース

2025年4月16日
ファーストアカウンティング株式会社

米国会計知識に特化したAI、USCPA(米国公認会計士)試験の過去問題に基づく検証で合格レベルの性能を実証、米国での事業展開を強化

経理シンギュラリティを実現するファーストアカウンティング株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:森 啓太郎、以下、ファーストアカウンティング)はこのたび、経理・税務・会計業務に特化した大規模言語モデル(LLM)を活用したAIを自社開発し、家族から5人ものCPAを輩出したDean Weede氏の監督のもと開発したという背景から「Deep Dean」と命名しました。また、この「Deep Dean」はUSCPA(米国公認会計士)試験の過去問題に基づく検証で、合格レベルの性能が実証されました。

■経理シンギュラリティとは

一般に「シンギュラリティ」とは、AIが人間の知能を超える転換点のことを指します。

ファーストアカウンティングでは、これまで経理業務に特化したサービスを展開してきましたが、2023年の上場を機に、大規模言語モデル(LLM)の開発にも注力し、積極的な投資を行ってきました。その結果、当社が開発した「経理AIエージェント」は、2024年12月に一般社団法人日本CFO協会が主催するFASS検定(経理・財務スキル検定)において、最高ランクである「レベルA」を取得しました。

さらにこのたび、より広範な実務への応用、そして米国市場への展開を見据え、USCPA(米国公認会計士)の対応にも取り組んでまいりました。

▼経理シンギュラリティについて詳細はこちらもご覧ください。
https://www.fastaccounting.jp/singularity/

■実証方法

本AIは、2024年度のUSCPA試験の公開過去問題を用いて、その性能を検証。選択問題(MC)および課題解決型問題(TBS)の計6科目において評価を実施しました。

USCPA試験には「ダミー問題(加点対象外)」が含まれており、採点上は必須3科目と選択1科目において99点満点中75点以上が合格基準とされています。ただし、どの問題がダミーに該当するかは公開されていないため、今回の検証では実務上の基準として「各セクションで90%以上の正答率」を目標として設定しました。

その結果、「Deep Dean」は以下の通り全6科目中、必須3科目(FAR、AUD、REG)を含む5科目で正答率90%以上を記録し、残る1科目も86%と高水準を維持しました。これにより、「Deep Dean」はUSCPA試験合格に必要な知識と理解力を十分に備えていることが明らかとなりました。

なお検証にあたってはGPT-4oについても同様のテストを実施しました(それぞれ数回の実施をした上で平均値を出しています)。グラフは左からDeep Dean、GPT-4oの順で各モデルの結果を示しており、それぞれ平均スコア、必須科目であるFAR(財務会計)、AUD(監査及び証明業務)、REG(税法及び商法)、そして選択科目のBAR(ビジネス分析及び報告)、ISC(情報システム及び統制)、TCP(税法遵守及び税務計画)の各スコアとなっています。

汎用性の高いGPT-4oと比較すると、Deep Deanの専門性の高さが明白となり、合格基準相当をバランスよく高く維持していることがわかります。

■本実証の意義

ファーストアカウンティングは、2025年初頭より米国拠点の設立を進めており、本プロダクトが米国CPA基準にも対応可能であることが確認されたことから、今後の米国展開においてもコンプライアンス面での優位性を持つとしています。

今後は、より高度な簿記や連結会計などにも適用範囲を拡大するべく、さらなるAIの学習に取り組んでいく予定です。

■ファーストアカウンティングのコメント

2016年の創業以来、私たちは経理分野に特化したDXの実現を目指し、生成AIやLLMなどの先端技術の研究開発に真摯に取り組んでまいりました。優秀な技術者による成果は、ICASSP、WACVをはじめとする国際的な学術会議での論文発表などを通じて高く評価されており、このたび、アメリカのCPA試験内容で合格水準を超えるAIエージェント「Deep Dean」を開発できたことを、大変光栄に思っております。

米国でのビジネス展開においては、「Deep Dean」を活用し、経費精算や会計システムにおける入力の確認など、煩雑で人手を要する経理業務の自動化に取り組んでまいります。

今後も、経理業務の自動化をリードする存在として、深刻化する人手不足という社会課題に、「経理シンギュラリティ」で挑みます。そして、経理パーソンの皆様が企業価値の向上に貢献できる持続可能な未来を、ともに創ってまいります。
(代表取締役社長 森 啓太郎)

■ファーストアカウンティングについて

【経理シンギュラリティで、制約を取り払い、自信と勇気を与える】

ファーストアカウンティングは、経理シンギュラリティを実現することで、経理業務の自動化・効率化を推進する企業です。生成AIやコンピュータービジョンを駆使した自社開発サービスを、多くの大企業の経理部門や会計ベンダーに向けて展開。「経理のシンギュラリティ」を実現し、経理部の人手不足の解消と、経理パーソンによる企業価値の向上の戦略経理に注力できる環境を創出します。

社名 :ファーストアカウンティング株式会社(東証グロース:5588)
所在地:東京都港区芝公園2-4-1 芝パークビルA館 3階
設立 :2016年6月
代表 :代表取締役社長 森 啓太郎
URL :https://www.fastaccounting.jp/
事業内容:経理AI事業(会計分野に特化したAIソリューション)
・経理業務のAIモジュール『Robotaシリーズ』
・請求書処理のプラットフォーム『Remota』
・デジタルインボイス送受信サービス『Peppolアクセスポイント』


■本件に関するお問い合わせ

ファーストアカウンティング株式会社 

担当:広報担当
E-mail: press@fastaccounting.co.jp

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